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老いと子どもの魂の共鳴 じいじ・ばあば、ただそばにいてね

1,980円

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30年前、40代でカナダに子連れ留学をした筆者は、アメリカの児童精神科医が行った「祖父母と孫」の研究書に心惹かれました。 300人の子どもたちに祖父母との関係を聞き取り、祖父母の絵を描いてもらったその研究結果は……。 やがて、高齢期になった筆者は少子高齢社会にあって、「老いと子ども」の可能性に、再び注目をします。弱く障害もあり、効率や生産性に長けていない高齢者だからこそ、子どもたちへの影響は計り知れない。 そこには、「祖父母と孫」という血縁に囚われない、深く永遠の魂の共鳴が生まれる。そう確信した筆者が、高齢者の喜びと生き甲斐にもつながるヒントをお伝えします。 もくじ: はじめに 老いの孤独、子どもの孤立/コーンハーバー博士の著作/なにもできなくなっても…… 序 カウンセリングと博士に出会うまでの  アナザーストーリー   47歳初秋、10歳の娘を連れてモントリオールへ 迷路をさまようような日々/傾聴の最初のステップ/傾聴の奥深さ/「待つ」時間/その年で子連れ留学!/モントリオールで博士の著書に出会う/またたく間に時は過ぎて/専門知識と寄り添う姿勢/「風の電話」と生徒たちの気づき/日本の子どもたちの現状/「繋がり合う社会」を願って…… 第一章 「問題」は子どもにあるのか? 異なるおとなたちの眼差し/忍耐強く待った博士/親たちが見失うこと/評価に敏感な子どもたち/博士の根源的な問い/三〇〇人の子どもと面接/こころの内を表していた絵/描画法について 第二章 子どもにとって信頼できる高齢者とは 祖父母についての研究を始める/「祖父母と仲良し」の絵の共通点 ①画面いっぱいの顔 ②好意の表現 ③「障害」を持つ祖母を描くとき ④全身を描くとき ⑤ 細かな表情を描くとき ⑥家族のなかでの存在感を表す ⑦尊敬と継承を表現する ⑧役割を感じ真似ようとする ⑨好ましいけれど悩ましいこと ⑩子どもの観察力 ⑪疎ましいけれどこころ地よい関係 ⑫子どもが尊敬できる人 ⑬忙しい親たちに目を向ける 孫のために時間を使う/モモと時間/魂を導くこころの余裕 第三章 離れる寂しさ 祖父母=別れのシーン/飛行機は求愛の情/祖父母の転居/突然の別れは謎だらけ/家族として事実を伝えること/遠くにいても祖父母は「護る人」/孫たちとの「往復はがき」 第四章 こころが離れていると思ったら 傷や痛みが怒りに変わるとき/子どもは祖父母の本質を見抜く/祖父母の絵を描けない子/祖父母とこころの距離がある子ども/親たちが強いるよい孫/一度も祖父母に会ったことのない孫 第五章 祖父母を知らないこころの空洞 祖父母と縁の切れている子どもたち/年上の子が想像する祖父母/こころの空洞が絵に表れる/人影のない裏庭/老人ホームで体験したこと 第六章 孫は永遠のいのちを与える 思い出すと温かな気持ちに/亡くなった祖母の全身像/永遠の関係/家族に看取られた祖母と人生の円環/愛は死を超える——フランクルの考察 第七章 祖母から受け継いだ「遺産」 ある青年のこころの変遷/ずっと気にかけてくれた祖母/傷つけることなんか、できなかった/ 老人ホームで働く/利他心という「遺産」/思いがけずの行動  第八章 血縁を超えて 血縁を超えた可能性/居場所、時間、関心/伯母さんが「祖母」/鍵をかけていない家/なんでそんな面倒なことをするの?/本当の祖父母である必要はありません/地域社会の祖父母に 終章 生きとし生けるものに…… 年長者の役割は、次世代を導くこと/繋がることの大切さ おわりに 参考文献

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